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吉野万理子『チームふたり』

今でこそ卓球はオリンピック競技にもなっていますが、私が中学校の部活動で卓球をやっていたころは、オリンピックにも出ない、コミックの題材にもならない、小説でも見かけない、そりゃあ卓球なんて地味で暗くて絵にならないのだから当たり前でしょ、といったスポーツでした。

往年のTVアニメの「アタック№1」では、バレー部の栄光の陰で体育館を使えなくなり、解散に追い込まれる気の毒な部という設定で登場しましたが、そこで画面に登場した卓球の素振りはひどいフォームでした。
上手とか下手とかではなく、指導者や先輩から何も教わっていないに違いない、あんな素振りならしないほうがいい、というくらいトンチンカンな振り方です。
制作者はまともに卓球の素振りのしかたを調べてから絵を描く気がなかったのでしょう。
それくらい、一般の視聴者にとってどうでもいいスポーツだったわけです。
でも、それが私の少女時代に見た唯一の「卓球が登場するアニメ」でした。

児童書として吉野万理子著「チームふたり」が世に出たころ(2007年)は、福原愛選手の人気のおかげで、そして私の地元(山口)では同郷の石川佳純選手への声援もあって、いくらかメジャーになっていました。
が、それでも卓球にテーマにした読み物なんて、珍しいと思いました。

「チーム」は主に卓球のダブルスの話ですが、「チームふたり」のあと、シリーズで「チームあした」「チームひとり」「チームみらい」「チームあかり」「チームつばさ」と続きます。
主人公を追いかけるのではなく、学校の卓球部を舞台にして、代々の選手を追いかけ、成長したかつての主人公が先輩として現れるところは、野球マンガの「キャプテン」に似ています。

最初のハードカバーのあと、軽装版で出版され、さらに文庫本で「チーム!」上、中、下になりました。
個人的にはハードカバーの表紙が好きだけれど(そして、『チームふたり』というネーミングが好きだけど)、大人の読者が買うなら、文庫本がお手頃かも知れません。

リオ五輪は卓球が男女ともメダル獲得。
祝勝!




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日本文学 | コメント(0) | 20160817160751 | 編集
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